共働きで住宅ローンはお得??~ Vol.2 ~
前回は、共働き夫婦が資金計画を立てるにあ たって「共働きのスタイル」が収入に及ぼす影 響について、育児休暇制度や短時間勤務制度を例に説明しました。 そうなんですよね。ご主人だけ働いている家 族と比べると、共働き夫婦は収入が多いため、 どうしても資金計画の見直しが甘くなる傾向にあります。
しかし、育児をしながら働くのは肉体的にも 精神的にもストレスが掛かります。多少収入が 減っても国の制度は上手に活用したいものです。 その点も考慮していきましょう。
次にポイントなのが、奥さんが正社員を続け られなくなった時にでも返済できる計画になっ ているか? ということです。
もちろん、最初から仕事を辞めることを前提 にする必要はありません。でも繰り返しになり ますが、この先育児が始まり本当に共働きを続 けていけるのか?そういう不安はお持ちではな いと言えばウソになるでしょう。
家を購入する時は、予算を抑えようとは思い ながらも、いざ本格的に間取りや仕様決めになるとどうしても欲が出てきます。
もちろん一生 に一度の家ですから、欲を出すのが悪いことで はありません。 ただ、どうしても共働き夫婦の場合、「奥さんが働ければなんとかなる」といった展開になりがちなのです。
結果、何があっても正社員で働 き続けないと返済出来ないようなオーバーローンになってしまいます。 こういう資金計画の進め方はオススメしません。共働き夫婦の資金計画のセオリーは、やはり 奥さんが正社員ではなくパートで働くことになった場合でも返済出来る計画を立てることです。全く働かないという計画まで極端になると、 現実離れしてしまいます。ただ、人生何があるかわかりません。
最悪を 想定して扶養の範囲内での収入でも返済が出来 るような計画にしておくべきです。 せっかくの夢のマイホームです。「私が正社員 で頑張り続けないと返済が出来ない」というプ レッシャーがないほうが、奥さんも安心して働 くことが出来るでしょう。人生を上手に生きる方法は、釈迦に説法です が、いかに「自由度があるか」です。
正社員で働くこともパートで働くことも出来る。そういった自由度を持っておくほうが人生 は豊かに生活出来るのです。
しかも、この資金計画方法がもたらす効用は それだけではありません。 ここまで計画すると、もし正社員で頑張り続ければ、何年で住宅ローンを完済出来るかが見えてきます。つまり、繰り上げ返済の計画が見 えるのです。
「扶養の範囲内の収入でも主人の定年までに完 済できる」「正社員を続けることが出来れば、10 年で完済できる。」
仮に、そういった計画になれば、奥さんは、「10 年間は正社員で頑張ろう!」 という目標が持てるのではないでしょうか?
プレッシャーではなく目標に切り替わるよう な資金計画。是非こういった計画を立てていき ましょう。
しかもこの目標は、さらに大きなメリットを 生み出します。この話はまた次回説明していきます。