住宅ローン金利の仕組み!?
消費増税の1年半延期が決定され、全体的に「住宅 を買うにしても、ゆっくり検討すれば良いね。」というムードになってきている方が多いことでしょう。もちろん住宅の購入を検討する際、消費税は大きな金額で す。2,500 万円の物件で 2%上がれば、50 万円も多くのお金を支払わなければいけません。なかなかの高額です。
その消費増税が1年半先送りされた訳ですから「まあ慌てなくても」と思っても当然です。
だからといって安心はしないでいただきたいのです。 なぜなら、住宅ローンを考える上でもっと重要な要素 は、実は「金利」であるからなのです。「金利」が重要 という話をすれば「そんなの当たり前でしょ!」と思 うでしょう。でも、本当に金利のインパクト、大きさ をわかっている方はほとんどいないのではないでしょうか?
例えば 2,500万円の住宅ローンを、35 年返済で借りることを検討しているとします。金利が1%であれば、 毎月の返済額は 70,571 円となります。その金利がもし 0.1%上がるとどうなるでしょうか?金利が 1.1%に上昇すると、毎月の返済額は 71,742 円となり 1,171 円返済額が上昇します。
とこれだけ比 べると「まあ毎月 1,000 円ちょっとなのね。あまり影 響はないかしら...。」と思ってしまうことでしょう。 しかし、ここが落とし穴なのです。たかだ 1,171 円 ですが、これを 35 年間支払っていくとどうなるでしょ うか? 35 年間で 491,869 円多く支払うことになります。 つまり、消費増税 2%と同じくらいのインパクトがあるのです。
もし0.4%上昇したら、約 200 万円も支払いの総額が増えることになるのです。 つまり、住宅の購入を住宅ローンで検討しているの であれば、消費税よりもいかに金利が低いタイミング で、住宅ローンを組めるのか?というのがとても重要なのです。問題は、住宅ローン金利はいつが一番低いのか?ということです。実は、この答えは残念ながら「予測不能」です。
どんな経済学者でも、金融アナリストでも、金利を 予測することはできないのです。じゃあどうすれば良いの?という話になりますよね。答えは簡単です。住宅ローン金利は、いったい何を 基準に決まっているのかを考えれば良いのです。
住宅ローンの金利は、変動金利から固定金利まで様々 あります。もちろんその種類によって金利の決まり方は違うのですが、もっとも目安になるのが「長期金利」 と呼ばれる指標です。
長期金利とは、10 年国債の金利。つまり、国の借金 の金利なのです。この 10 年国債の金利が、住宅ローン の 10 年固定の金利の指標となっています。 つまり乱暴な言い方をすれば、10 年国債の金利が下 がれば、住宅ローンの金利も下がり、10 年国債の金利 が上がれば金利も上昇するという訳なのです。しかも、 この長期金利は、毎日どの新聞の経済面にも必ず出て いますし、その動向がどうなのかというコメントも書いてあります。
つまり、この長期金利をウォッチしておけば、ある程度は金利が上昇方向なのか、下降方向なのかは予測 することが出来るのです。 昨年1年間の長期金利の推移では、昨年1年間は、ほぼ右肩下がりで金利が低くなっています。0.4%程度 の低下ですから、先ほどの例の通り、年間 200 万円程 度の利息が少なくなった計算になるのです。すごいですね!
では、今年1年はどんな年になるのでしょうか?も ちろん予測があたることはありません。しかし、ここまでくるとある程度の可能性を読むことは出来ます。次回は、今年1年金利の動向に起こる可能性を考え ていくことにしましょう!