『暖かい家で暮らすメリットを、健康面で真剣に考える(その2)』

皆さん、こんにちは。4月は新年度の始まりの月ですね。入園式、入学式を迎えられたお子様も多いのではないでしょうか?新しいランドセルを背負った小さな小学生が一生懸命に通学している姿を見ると、とっても微笑ましくなります。
さて今回は、『暖かい家で暮らすメリットを、健康面で真剣に考える』の2回目です。前回は、暖かい家に住むだけで、様々な慢性疾患が改善されたり、免疫力が向上するといった効果が科学的に証明されているといったお話しをさせて頂きました。
実は、前回のお話しは反響が結構大きくて、色々な方に質問を受けました。その中で、一番多く頂いたご質問は・・・『どうしたら、暖かい家をつくることができますか?』、『どういった基準に適合すれば、暖かい家になりますか?』・・・この2つの質問が圧倒的に多かったと思います。
暖かい家をどうしたら造れるのか?・・・・こういった時に陥りやすい間違いは、『〇〇〇工法の家だから暖かい』とか、『断熱材は〇〇〇を使用しているから暖かい』といった間違いに導かれてしまうことです。
例えば、とっても高価な断熱材を使っていたとしても、窓の性能が極端に低かったり、気密が考慮されていなければ本末転倒です。逆に、この手の話題では必ず悪者になる(笑)価格の低いグラスウールを使っていても、丁寧な施工、厚みや種類の吟味、気密層の設置、換気システムの吟味・・などをしっかり行うことで、驚くほどの断熱性を発揮します。
つまり、『工法や断熱材を考えるだけでは、暖かい家は造れない』と言うことです。
もちろん、窓の性能や換気システムの性能ももちろん大切ですが、まず皆さんに知って頂きたいのは、『省エネ性能の基準値』です。この基準値が、時代と共に変化したり、義務化されたりされなかったりするので、皆さん混乱してしまします。(住宅業界の人間でさえ、混乱しますからね。)
その前に、1つだけ覚えていて欲しい数値をお伝えします。それは、『UA値』という指標です。とっても分かりやすく説明すると・・・外部に触れている部分(外壁・屋根など)から、どれだけ熱が逃げるか?という性能を表す数値です。つまり、UA値の数値が小さいほど熱が逃げにくい性能の高い家になります。これはこれからの家造りにはとっても重要な数値なので、忘れないでください。
それでは、できるだけ分かりやすく、今存在する省エネルギー基準を書きます。
(古い基準は削除。ZEH+(プラス)基準に関しては、情報が未確認部分が多いので記載していませんが、おおむねHEAT20のG1グレードに相当します。)
数字が増えるほど高性能になっていきます。
➀H4年基準 新省エネルギー基準
(エネルギー対策等級3)
➁H11年基準 次世代省エネルギー基準
(エネルギー対策等級4)
➂H25年基準 改正省エネエネルギー基準
2020年義務化予定 UA値=0.82以下
BELS★★(2星)相当
➃ZEH ゼロエネルギーハウス基準
BELS★★★★★(5星)相当UA値=0.6以下
※健康を考える上では④以上の性能のお家をつくることが最低条件と言われています。
➄HEAT20 グレード1(G1)基準
UA値=0.48以下
➅HEAT20 グレード2(G2)基準
UA値=0.34以下
上記の一覧表を見ると、2020年に義務化(予定)になる性能の家では、まだまだ弱い=寒い家なんだろうなぁ・・・と勝手に推測してしまいます(笑)
これから健康を考えた家造りを目指す皆さんは、以下の項目を守った家造りを必ず行ってください。
1.UA値=0.6以下、つまりZEH基準、HEAT20(G1,G2)基準の家づくりを、住宅会社さんへお願いすること。
2.必ず、公的な第3者期間から性能評価書(証明書)を発行してもらうこと。BELS(ベルス)★★★★★(5つ星)の評価表の発行が、間違いありません。
3.『当社は、ZEH相当の家ですよ』・・・と言う言葉は、嘘だと思うこと。『〇〇〇相当の性能の家』=計算していない嘘・・・と思ってください。
上記の3項目を守って家造りをして頂ければ、健康に留意した暖かい家に近づくと思います。もちろん、気密性能C値、換気システムなど、他にも気をつけなければいけない部分はたくさんあります。
ちなみに弊社は、HEAT20 グレード1(G1) UA値=0.48以下 が基準です。また、全棟に第3者期間の評価書を発行しています。
詳しいお話しを聞きたい方は、いつでもお声がけください。それでは、また次回に!