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『みなさん、屋根の雪・・・きちんと考えた家づくりされていますか?(その2)』

皆さん、こんにちは。連日の真夏日に体がなかなかついていけないですね。今月の中頃から梅雨に入りそうなので、少しは涼しくなってくれると嬉しいのですが。 

さて今回は、『屋根の雪の処理』の2回目になります。前回の記事を書いた後、少し年齢が高めのお客様からの反響が多くて驚きました。大雪の怖さ・辛さを知っている世代の方には、とても響くものがあったようです。

前回は、屋根の雪の処理方式について3つご説明させて頂きました。

(1)融雪屋根方式

(2)自然落雪方式

(3)耐雪型屋根方式

この中で、街中(旧上越市内)では、土地の広さの問題やランニングコストを考慮して、『耐雪型屋根方式』が比較的、相性が良いのではないかというお話しをさせて頂きました。

 

 今回は、この『耐雪型屋根方式』の注意点についてお話ししたいと思います。

 

➀購入する土地・建替のエリアで、どの程度の積雪が想定されるか?を検討する。 

まず、土地の購入希望エリア(または建替のエリア)が、通常どの程度の積雪量があるかを把握する必要があります。近年は上越市内でもほとんど雪が積もらないので、この感覚は希薄になりやすいのですが、しっかり考える必要があります。おおよその目安ですが・・

  • 直江津地域       積雪1.0m~1.5m
  • 春日山・木田地域    積雪1.5m~2.0m
  • 高田地域        積雪2.0m

最低限、上記程度の屋根積雪量だと考えて下さい。また、雪と言っても、上越の湿った雪と、北海道の乾燥した雪では、まったく重さが違うので、設計時には雪の単位重量の設定が重要です。

 

➁設定した屋根の積雪量に耐えられる部材強度の検討をする。

ちょっと古い家だと、屋根に雪が積もってくると、戸の開け閉めが出来なくなるという事がありました。それが目安になって、屋根の雪下ろしを行うというような笑い話もあります。当然、新しく建てる家でこの様なことがあってはいけないので、積雪荷重による部材強度を検討をしなければいけません。

もっとも影響が出やすいのは、『梁』という大きな材料です。大雪になって、適切な検討がされていないと『たわむ』という現象が起きます。そうすると、室内の戸やドア、サッシなどの開け閉めが思うように出来なくなります。最悪の時は、梁に亀裂が入り折れて、屋根が抜け落ちることがあります。(これは決して大げさな話ではなく、無人の家で雪下ろしがされていなかったりすると、こういった被害が起きます。) 

もう一つ強度の検討を忘れないで欲しいのは、『軒』です。屋根から飛び出ていて、夏の日差しを和らげたり、雨の当たりを弱めてくれたりします。『軒』の出が長いと、デザイン的に特徴が整ったり、強い雨の日でも窓ガラスが濡れにくく便利です。

 

しかしながら、大雪の時は、『軒』の出が長いほど、折れやすくなります。『大雪でこつらが折れた』と言われたりします。片持ちの梁形状なので、大雪の荷重には弱くなる部分です。この部材(垂木と言います。)のサイズも、十分に検討が必要です。

 

 ➂大雪で屋根に雪が積もった状態で、大地震が来ても大丈夫か検討する。

 大変残念な事ですが、木造2階建ての住宅には、『許容応力度法による構造計算』は義務化されていません。単純に、壁の量(長さ)が規定量あるか確認するだけの簡易な計算で許可が下りてしまいます。 

ある有名な設計士が、抜き打ちで材木工場(プレカット工場)からの伏せ図(構造図)を、幾つか構造計算したところ、耐震等級1にも満たなかったという恐ろしい話があります。また、一般的には、きちんと『許容応力度法による構造計算』がなされている住宅は、全体の2割にも満たないと言われています。 

私たちの住む上越は雪国ですので、大雪の年に震度7強クラス(1000年に一度の地震)が来る可能性もあるのです。 

例えば高田エリアに新築を検討していたら、必ず屋根の積雪量を2.0mの条件で『許容応力度方による構造計算』を行って下さい。

 なぜならば、構造計算をする際は、積雪荷重の低減が認められているからです。積雪1.0mまで低減して、耐震等級3を取得することが可能です。(個人的には、あり得ない計算だと思います。) 

しかしながら、実際に生活していれば連日降り積もる雪に瞬時に対応できるわけではありません。2m近い雪が積もった時でも、大地震は待ってはくれません。

これから家造りを検討される方は、必ず『屋根に雪を〇.〇m載せた状態で、耐震等級3を取得』することが必須です。耐震等級3というのは、大地震が来た歳に『防災拠点(シェルター)』になるほどの強い耐震性の家になります。 

 

➃歴史的な大雪の時に、屋根の雪をどうやって下ろすのか?どこに下ろすのか?検討する。

どんなに耐雪を考えた家でも、歴史的な大雪の時には屋根の雪下ろしが必要になります。30年以上前は、1シーズンに4~5回屋根の雪下ろしをしたという話をよく聞きました。 

上越市内でも、仲町の一斉除雪が必要になるような年は、1回くらい屋根の雪下ろしが必要になるかもしれません。この時に絶対にやっていけないことは、『余所様の敷地に屋根の雪を下ろすこと』です。

 どんなにご近所つきあいが上手くいっていても、他人が自分の敷地に無神経に屋根の雪を下ろしてきたら、怒らない方がおかしいと思います。せっかく新しく家を建てるのだから、住んでから気持ちよくお付き合いが出来るように、屋根の雪を自分の敷地内に下ろすことが可能な設計にして下さい。

 また、最近の家に多いのですが、屋根に設置される『雪止め』という部材が極端に少ないケースが見受けられます。屋根の先端側にほんの少しだけしか付いていない家も、たくさん見受けられます。

 『雪止め』は、屋根の雪が落ちないように雪が引っかかる形状のものです。更に、雪下ろしに人間が屋根の上に上がった時には、屋根からの落下を防いでくれるとても重要な部材です。特に瓦(洋風瓦も含む)の屋根は、足下がとっても滑りやすく落下の事故が起きやすい素材です。見落としがちな部材ですが、『雪止め』がどの位の間隔で、どの範囲まで設置されているのか必ず確認して下さい。

少雪の冬が続くと忘れがちな屋根の雪ですが、つくってしまってからはどうにも出来ない部分なので計画の段階からしっかり検討して下さいね。

 それでは、また次回お会いしましょう!

 

 

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